愚妹様MIDNIGHT

愚妹様が帰省しており、我が家のヒエラルキーが一時的に激変している。
普段、我が物顔で闊歩している俺が、小さく縮こまって暮らしているのだ。
でも、兄の威厳というものもあるから…言わせていただこうか!
聞こえないように、見られないように、ネットでだけ言わせていただく!(ぉぃ


なあ、風呂あがりにバスタオル一枚でウロウロって…それ、どう思う?
お兄ちゃんもね、だらしないと思うよ、くつろげる我が家の中ででもだ。
兄と妹とはいえ、親しき仲にも礼儀あり…いくら両親が見えないからって、さ。
俺は思う、きっとお前も思ってる…バスタオル一枚でウロウロはいくない!


そういう訳で、俺は今後脱衣所でちゃんと服を着てから廊下に出ることにしよう。
愚妹様が「なにキモい、ってか服着ろよ…あと、前よりまたデブってるだろ」って目で見るからね。


愚妹様はTSUTAYAが好きだ、映画のDVDを借りて見るのが大好きだ。
勿論、俺のTSUTAYAカードで借りるし、俺のお財布からレンタル料が出る。
いいんだ、愚妹様を俺は甘やかしたい…実家にいる時は猫かわいがりしたい。
俺はあまりイイ兄貴ではなかったからな…でも、これからはイイ兄貴でいたいのだ。
しかし、先日の日曜日はびびった、いつも通りTSUTAYAにいったあの日だ。
俺のガラケーが鳴った、周囲の人達の携帯も一斉に鳴った…アラートが鳴った。
緊急地震速報キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!って思ってたら、グララグラキーンときた。
震度3くらいかな…慌てて俺は店内の愚妹様を探したさ、びっくりしたさ。
三年前の悪夢が脳裏をよぎる、この東北の地はまだ地震が怖くて辛い土地だ。
幸い大事にはいたらなかった、帰宅後部屋のフィギュアも全部無事でホッとした。
でも、何よりよかったのは、愚妹様が無事だったことだな…ああ、肝が冷えた。


今日も愚妹様は唯我独尊、我が道をゆくの心意気でリビングにくつろいでいる。
ソファーにぐでーんと寝転がって、映画のDVDやテレビを見ている。
そんな愚妹様を見ながら、俺は両親と酒を飲む…平和なお盆だなあ。
つまみはミョウガの生ハム巻き、なすの浅漬、海苔天ぷらに時雨煮。
海苔天ぷらは先日のオフ会の置き土産、時雨煮は友人の出産祝いのお返しだ。
酒が美味い…今日はほろよいに酔っ払ってしまったよ、おやすみ!