【ナナドラ3】因果地平の果ての果て…願え!【ネタバレ】

セブンスドラゴン3 code:VFDをクリアしました。
今回はネタバレ日記になるので、お気をつけ下さい。
まず、ネタバレを含まない率直な感想などを。
面白かったです、シリーズ最終作に相応しいですね。
システム面の洗練されたスマートでシンプルな感じ、Good!
キャラクター作成にこだわれる無限の妄想余地、Good!
ストーリーはわかりやすく、少し今風でサッパリしてましたね。
素材と味付け、双方に心を砕いた名作だと思いました。
シリーズを完走させたスタッフの皆様、お疲れ様でした。


さて、これより本格的なネタバレをつらつらと、まずはストーリー。
全宇宙規模で、知的生命体を襲う捕食者にして絶対強者…ドラゴン。
その中でもトップ、最強の七匹をあらゆる文明は「真竜」と呼び恐れた。
真竜は宇宙へ生命の種を蒔き、文明が育つと刈り取り食べる。
そして地球は今、最強最後の七匹目「VFD」の目覚めという危機に瀕していた。
そんな絶望的状況にじわじわ侵食される、今から八十年後の東京が舞台。


主人公たちは人気ゲーム「セブンスエンカウント」を遊ぶ内にスカウトされる。
実はこのゲームは、竜と戦う能力者を選抜する「ノーデンス社」のテストだったのだ。
こうして主人公たちは、VFDを除く六匹の真竜を倒し、そのデータを集める旅に。
真竜六匹分のデータ、いわゆる「ドラゴンクロニクル」があれば、勝機はある…
人類は竜の叡智を解析して力とし、それをもって七匹目の真竜を倒さねばならない。


こうして、主人公たちは時空を超えて旅をし、ざまざまな時間軸で真竜と戦う。
一万年と二千年前の太古、アトランティスを滅ぼした真竜「ニアラ」との激闘。
そして、五千年後の遠未来…地球が「エデン」と呼ばれる時代での悲しい死闘。
無印ナナドラや2020の世界観を旅して、過去に未来にと主人公たちは活躍する。
だが、その真竜のデータ集めこそが実は、ノーデンス社の罠だったのだ。
実はノーデンス社の社長は、人類の進化を楽しみ慈しむ、真竜「ND」だったのだ。
まんまと真竜のデータ集めをさせられた主人公は、進化を望むNDと戦い、倒す。
そうして六匹全ての真竜のデータを集めた時、衝撃の真実が明かされるのだった。


七匹目の真竜、未だ生まれておらぬ最強にして最後のドラゴン、VFD
その正体は実は、ドラゴンクロニクルを手に入れた人間のことだった。
だが、主人公はVFDとなって新たな宇宙を創造することを拒絶、運命に抗う。
宇宙の摂理と因果が崩れて、溢れ出た大量のエントロピーが暴走を始めた。
主人公はその暴走を止め、失われつつある宇宙の再構成を願うのだった。
こうして主人公の願った「ドラゴンのいない世界」が生まれ、世界は平穏を取り戻す。
だが、宇宙の破壊と創造ではなく、因果調律による再生を望んで実行したため…
主人公が望んだ世界にはもう、大事な仲間たちの一部は存在しないのだった。
それでも平和な世界の中で、主人公はこれからも一人の人間として生きていくのだった。


基本的にストーリーは、奇をてらったものではなく、シンプルです。
難しい単語もチラホラですが、意味を知らずとも雰囲気が伝わる内容でした。
「ラスボスは実は自分だった」とか「救った世界はもう、以前の世界じゃない」とか。
わりと凹み要素もあるし、シリーズのファンには進む先々で劇的イベントも多数。
それでも、勧善懲悪の世界観ではなく、善悪の彼岸を超えた物語が展開されます。
面白かったですね、かなり…よくも悪くも、展開や先がわかりやすかったですけど。
でも、非常に満足度が高かったですし、泣かされたイベントも沢山ありました。
自分が好きなのはブラスターレイブン絡みですね…笑えて泣けて、グッときます。
他にも魅力的なNPCが沢山いて、素直に感情移入できるから進めるのが楽しかった。
無印や2020系に比べて、世界観の広さと壮大さが感じられたのもよかったな。


次に、ゲームのシステムやバランス、その他操作感や雑感などを少々。
これもまた、難しすぎず不自由もない、2020系ベースのオーソドックスなスタイル。
全く難しいという展開もなく、きっちりレベルを上げればどのボスも楽に攻略可能です。
理不尽さや運の要素は最小限、皆無でした…ほぼ全て、論理と思考で片付きます。
ただ、無印ナナドラが好きな人には、難易度的には凄く物足りないかもしれません。
無印ナナドラのような「ファミコン時代特有のスナック感覚で全滅するRPG」ではないです。
もっと近代の、2000年代以降の大作RPG的な「遊ばせる娯楽系RPG」といった趣ですね。
操作感、これに関しては好みもあるかと思いますが、快適そのもの…非常にいいかも。
ただ、2020系から思ってた「ここは直して欲しいなってとこは、放置されたままでした。
例えば、パーティ最後のキャラ(三人目)の行動決定後は「戦闘開始or戻る」が欲しかった。
世界樹の迷宮では既に実装されてる機能なので、どうしても比べてしまいました。
あと、総勢40人の声優から、好きな声と台詞をキャラに配役できるんですが…
キャラ創作を楽しむ俺としては、サンプルボイスで一人称がわかると嬉しかったですね。
まあ、キャラの声や外観は、ほぼいつでも変えられるので、大した問題はないです。
総じてクオリティは高く、とても安心して遊べた上に、ストレスフリーで楽しさ倍増でした。


最後に、今後について…実は、まだまだ新作ナナドラは出るかもしれない。
スタッフのインタビューでは「まず、今までの流れを完結させたい」という話だった。
今まで構築した世界観と時間軸の物語を、ひとまず完結させた形である。
その上で、今後もこうしたRPGナナドラとして出したいという話でしたね。
これは嬉しい…過剰な期待は禁物ですが、応援しながら見守りたいと思います。
そして俺…クリアしたけど、まだまだナナドラ3を遊んでいます、悪い癖です。
クリア後の隠しダンジョンも楽しいし、それに俺…変態なのでレベル上げ大好きです。
レベル上げと転身(レベルダウンする代わりにステータスUP)を繰り返してます。
俺は惚れたRPGでは、全キャラ最強にしないと気がすまない、そういう病気です。
満足のいくキャラが作れて初めて、「ああ、堪能したなあ」と満足するのです。
まだまだ楽しめるし、ナナドラの二次創作も好きでやってるので…今後も続きます。
今はDLCのキャラクター外見配信が楽しみです、その後にニューゲームも思案中…


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最後に、シリーズを通して一緒に戦った、俺の主人公を紹介します。
全シリーズ皆勤賞のスタンダード職、サムライの女の子「キリコ」です…む せ る。
実はキリコは、代々日本の竜を狩る一族「羽々斬の巫女」を継承する少女です。
…脳内設定です、俺の妄想です…そういうのをテキストにまとめてニヤニヤしてます。
なので、四本のナナドラシリーズ全て、キリコという名前の少女が主人公でした。
異能の血を身に宿し、遥か神代の太古より竜と戦ってきた、日の本を守る巫女。
それがキリコなんです…代々巫女の家系で、世襲制で血の力を継承してゆく設定です。
色々なキリコで遊びました、無印も2020系も、勿論ナナドラ3も大好きでしたね。
実はこの設定、仕事で自分がボツにした設定を下敷きに長々と使っています。
プライベートでの個人的なメモやSSも大量にあって、なんというか、我ながらキモい(笑)
キリコには恋人も仲間もいるし、友達のキャラとクロスオーバーもしてたりします。
そうやって「ゲームの外に遊びが広がるゲーム」というのが、自分は好きらしいですね。
ゲームというのは突き詰めると数字ですが、その外に文字として生きるものが好きなんです。
それはテレビゲームに関わらず、ありとあらゆるものが自分はそうかもしれませんね。