歴史を作るのが勝者だとすれば、彼は…!

今日はラムザ・ベオルブについて語ろうと思います。
この度めでたく、ディシディアに参戦となりました。
俺はファイナルファンタジータクティクスが大好きでした。
胸にあふれる想いを少しだけ綴ろうと思います。


知らない人に簡単に、ラムザってキャラをご説明しますね。
ラムザ・ベオルブはファイナルファンタジータクティクス(以下FFT)の主人公です。
名門騎士家の三男坊で、下に一人妹がいる、平凡な貴族の子です。
しかし、ストーリー序盤の大きな戦争へと巻き込まれていきます。
そして、彼を含む少数の人間だけが、戦争の裏に潜む陰謀に気付きます。
その戦争の裏では、謎の組織が大昔の救世主復活を目論んでいました。
そして、その救世主は…決して善なる者、歴史が記憶する姿ではなかったのです。
端的に言うと「キリスト復活を目論む輩がいるが、実はキリストは悪魔」って話。
そしてラムザは、背教者の汚名を甘んじて受けつつ、これを阻止します。
幼馴染の親友が平民から王となった、その輝かしい歴史の裏側で…
ラムザは咎人として記録され、悪魔から世界を救った事実は隠蔽されるのです。


俺がラムザに強烈に惹かれるのは、彼が「俺たちだけの英雄」である点です。
FFTの脚本は非常にレベルが高く、とても上質な物語が展開されます。
その物語の真実を知ってるのが「プレイヤーだけ」という演出が、巧い。
作中でのラムザは、前述のように背教者、犯罪者として追われています。
しかし、プレイヤーだけは知っている…彼は悪と戦う正義の味方なんです。
そして、正義の味方である前に、仲間思いで妹思いな、ただの好青年なんです。
ゲームの中では「後年、教会が真実を暴かれ認めて、ラムザは名誉回復した」と…
しかし、長い間ゲームの世界、イヴァリースではラムザは悪とされてるのです。
それでも、そのことで彼は不満を口にしないし、あまり興味がないようでした。
ただ、世界と妹の危機を見過ごせない、できることがあるなら、とベストを尽くす。
そういう「等身大の英雄」でもあるところが、非常に魅力的ですね。
ゲーム内で彼固有のスキルがあるのですが、これが全然凄くない。
「さけぶ」が有名ですが、ゲーム内で有効なスキルですが…叫ぶんですよ?
自分の勇気を振り絞るために、身を声にして叫ぶ、そうやって戦う子なんです。
凄い魔法も凄い剣技も使えない、本当に普通の人間でしかないラムザ
一応アルテマとか、頑張れば覚えますけどね…でも、彼は強くない。
強くない普通の人間が、普通の良識と感覚で乱世の陰に悪を討つ…
そうして後世、背教者として記録されても、構わず自分を貫き通す。
数あるFF主人公の中でも、俺は彼を尊敬してるし、うらやましいと思う。


あと、FFTの話をせっかくしたから、アグ姐についても語っておこうかな。
よく「セイバーのパクリ」って言われるアグリアス姐さんのお話です。
因みにFFTは1997年のゲームで、アグ姐の方が先なんですよね。
ヴィジュアルに類似点がありますが、セイバーさんとはまるで別人です。
俺はどっちも好きですけどね…凛冽とした気高さを持つ女騎士なんです。
アグリアスというキャラクターがいて、長期間ラムザを支えてくれます。
ゲーム内では「強くはないけど便利、でも強くはない」という感じ、かな?
どうしても「ゲームの駒」として見ると、剣聖シドがいるので、ちょっと(笑)
でも、聖騎士アグリアスさんは本当にFFTファンから愛されてるキャラです。
彼女は波長がラムザと似ている…ラムザ同様に、自分に正直なんです。
だから、最後まで「自分の騎士道」を貫くことで、ラムザと共に歩んでくれる。
時に愚直でもどかしく、それでも気丈で優しく、そして勇気に満ちている。
時々ポンコツですが、そこも含めて非常に愛らしい女性キャラクターですね。
自分の創作にもかなりの影響を与えたキャラクターだと思います。
ナウシカクシャナ殿下等、戦うヒロイン好きな俺にジャストミートですね(笑)


最後に、FFTの舞台である架空世界「イヴァリース」をご紹介します。
FF12の舞台といったら、一番よくお分かりいただけるかもしれません。
直接的に明言されていませんが、FFTFF12FFTA2は、全て繋がってます。
松野泰己さんが手掛けた作品、作風がよく出ている魅力的な世界ですね。
松野泰己さんは常に「世界観のディティール」に強いこだわりを見せていました。
ゲームの画面に映らない場所にも気を配る、作り込むというものです。
そして作中世界に歴史と背景を与え、そこに住む人々の生活感を作ります。
オウガバトルサーガ」や「イヴァリース」がその顕著な例で、今も愛されてますね。
自分もこうした作風に憧れてマネをしてみたりしますが、上手くいきません(笑)
そういう意味でも、オンリーワンな世界…それがイヴァリースだと思ってます。
時系列的にはFFTFF12FFTA2だと思いますが、明言はされていません。
ただ、FFTA2FFTAも恐らくそう)とFF12は、かなり時間と場所が近い気もしますね。
逆にFFTは、前述の二作の遠い過去で、場所も違う大陸かもしれません。
そういうことを真面目に考察して遊ぶことに、耐えられるクオリティーの世界観…
それがイヴァリースだと自分は思ってるし、今でも強烈に好きですね。