永遠のエースストライカー

勿論俺もキャプ翼世代で、世界的に影響を受けた業界人は多いと聞く。
キャプ翼はサッカーを愛する人間にとって、特別なものだと思うのだ。
ま、一部の人にだけどね…俺も小さい頃はワクワクして読んでたっけ。
主人公の翼くんは、颯爽とドリブルで敵陣に切り込み必殺シュートを放つ。
ゲームでもお馴染みの光景だし、小さい頃はこれぞエースストライカー!
…だと思ってたけど、現実のサッカーはちょっと違うのが面白いよね。
勿論、圧倒的なキープ力で得点を決める選手もいて、凄く魅力的だ。
でも、俺が好きなストライカーはACミランフィリッポ・インザーギ選手。
彼こそ天性の得点勘を持つ、生粋のエースストライカーだと思うのだ。


ピッポの愛称で親しまれる彼は、フィジカルが強いという訳ではない。
足の速さも人並だし、ドリブルだって下手ではないけど、特色はない。
勿論、あのセリエAのスター選手だけあって、基礎は凄くできてると思う。
でも、彼には数値化できない特殊な才能があって、唯一無二の存在なのだ。
それは嗅覚…得点に対する飽くなき執念と渇望、そして嗅覚なんだよ。
得点に対する嗅覚が彼を、絶対的なスペースへと飛び出させるのだ。
どんなボールでも彼は泥臭く、バランスを崩しながらでもゴールへ叩き込む。
そういう得点に対する強い想いに、俺は凄いリスペクトを感じるのだ。
彼は点を取るためなら、体裁をかなぐり捨ててスペースに飛び出すだろう。
身を投げ出してでもチームに点をもたらす、これぞエースストライカーだ。
サッカー好きの数だけ「彼こそエース」という選手はいていいと思う。
俺はやっぱり、ピッポのような選手が大好きだし、彼こそエースだと思うな。


そんな彼ももう38歳、現役を引退するというニュースを今日聞いた。
寂しいけれども、最後までACミランの人間であることにこだわる彼。
まだまだオファーはあったらしいけど、いい引き際だと思う…寂しいけど。
また一人、伝説を作った男がピッチを去る…一つの時代が膜を下ろした。
ピッポはこれからは後進を育成しつつ、指導者として監督を目指すんだ。
いつかまた、今度は名将として表舞台に帰ってきてくれると嬉しいな。
でも今は、ゆっくり心身を休めて、次の舞台に備えて安らいで欲しい。
ありがとうピッポ、そしてこれからも応援してます、頑張れ!


ピッポはね、人間的にも凄く面白い人で、そのキャラがとても美味しい。
彼、胃腸が弱いんだ…一流選手なのに豪遊できないの、飯とかで(笑)
身体にも気をつけてて、主食は塩ゆでしたパスタ…なんか質素だよね。
日本のアニメも好きでね、ガンダムとか見るよ…好きなMSはリックディアス
リックディアスは「この色はACミランと一緒だね!」とお気に入りなんだ。
トッティもそうだけど、サッカー選手の素顔って本当に面白いなあ。