野球が好きだ!

今日は野球での嬉しいニュースが舞い込んだ。
イチロー選手、日米通算4,000本安打達成!
素晴らしい、前人未到の大記録だと思う。
ストイックに自らを管理し、高いモチベーションを維持した努力の結果だ。
でも、俺が何よりも素晴らしと思ったのは、その直後の出来事だ。
大勢のチームメイトとファンに祝福され、ゲームが一時中断した。
一塁ベースでイチロー選手は、ヘルメットを脱ぎ、深々と頭を下げた。
どこまでも謙虚なイチロー選手らしい、印象に残るシーンだった。
高みに登り詰めたその時、その人の人格が顕になると思う。
俺はだから、イチロー選手が同じ日本人として誇らしい。


今日は甲子園が決着、初出場初優勝を遂げた前橋育英(群馬)を賞賛したい。
同時に、参加した全ての高校球児達をねぎらい、その心身を休めて欲しい。
今大会も無事に終えることができたのも、尽力した関係者の賜だと思う。
だが、今年の甲子園で心に止めて欲しいことが幾つかあるので書く。
またその話かと思われるかもしれないが、どうかよければ読んで欲しい。
今年、とうとう熱中症と思しき症状でマウンドを降りた球児が現れた。
無理からぬ話で、あまりにも酷暑が続いた中での試合では当然とも思える。
そしてもう一つ…花巻の千葉選手のことを、今日は話しておきたい。
千葉選手は156センチ、小柄な体格を利用した打法で出塁を続けた。
小さい体をさらに小さくたたみ、ストライクゾーンを狭めて打つ。
そしてカット(ファール狙い)で粘りに粘って、出塁を決めるのだ。
この戦術に対して、高野連が異例の圧力をかけて指導、注意したという。
甲子園のルールブックで、カットを多用するならバントミスにすると言うのだ。
バントミスは三回でアウトなので、事実上「ファール打つなよ」という話だ。
待って欲しい、おかしくないだろうか…この話は理不尽、そして不条理だ。
小さな身体が不利と言われるスポーツの中で、千葉選手は努力を重ねた。
その姿は、同じく体格で苦戦しながら野球をする子供達に勇気を与える筈。
それを、どうして大人がとやかく言うのだ…いったいどんな理由があって。
ピッチャーの投球数が増えることを、心配してはいないのは明らかだけどね。
酷い、なんて心ない行為だろう…恥を知れ、子供の手本たる大人ではない。
チームの要である選手のプレースタイルに口を出すなんて、言語道断だ。
しかも、「バントミスと取ることもあるからな」とはなんて言い草だ。
カットを多用して粘るスタイルは、ルールの適合内だと俺は解釈する。
それをバントミスにするぞと、半ば脅す形で高野連はやめさせたのだ。
毎年百人単位で後遺症球児を排出し、球児の命の危機すらドラマと呼ぶ。
今の甲子園を誰かが変えて欲しい、犠牲になるのはいつも子供達なのだから。