らん☆えぼ

三菱ランサーエボリューション、略してランエボ
ランサー、ギャランと続いたスポーツセダンのラリーモデルである。
よく、スバルのインプレッサと比較され、両者はライバルとされるが…
実は、ランエボインプレッサと何もかも違う車だと知る者は少ない。
同じ2リッター四気筒エンジンだが、そもそもレイアウトからして違う。
インプレッサは水平対向四気筒、ランエボは直列四気筒である。
同じ280馬力級の四駆だが、インプレッサはFR風、ランエボはFF風だ。
何よりラリーファンにとって決定的なのは、規格の違い…
インプレッサと違って、ランエボはずっとグループA車両だった。
今日はそのことを踏まえて、日本が誇るラリーの血統を語りたい。


インプレッサを含め、多くのラリーカーはWRカーという規格である。
WRCの歴史の中で、市販車ベースの競技車両として洗練された形だ。
グループAというのは、WRカーというくくりができる前の規定である。
それが普通だった時代から、三菱は荒野に車を走らせていたのだ。
最後にはランエボもWRカーになったが、このランエボ?は違う。
天才トミ・マキネンがドライブした、大自然を貫き穿つ文明の槍…
ランエボ?は、グループAだったランサーの最後の血統なのだ。
ベース車両2,500台の完売義務に加えて、厳しい改造規制があるグループA。
なぜ、不利な条件を己に課してまで、ランエボはグループAにこだわったのか。
それは、三菱とラリーアートが歩んだWRCの歴史そのものなのだ。
ランエボは、ランサーの時代からずっと、WRCで走っていた。
ギャランにバトンタッチして、ずっとずっと走っていたんだ。
最初は遅かった…完走すれば御の字という、のろまなカメだった。
でも、ずっと走ってたんだ…日本の自動車技術を謳うためだけに。
ストラトスがトラブった横を、ぼへぼへガタピシ走ってたりした。
スバルがレオーネでラリーしてた頃から、ずっとランサーだったんだ。


さて、断言する…ランエボこそが日本の自動車技術の最先端であると!
2リッターながら280馬力を搾り出す直列四気筒ターボエンジン!
フルタイム四輪駆動を機械的に制御して得られる絶対的トラクション。
インプレッサGT-Rと並び、「地上の戦闘機」と呼ばれる所以だ。
ながやんはHONDA信者なので、4WDのスポーツカーはライバル視しちゃう。
今でもMRレイアウトが最高だと思うし、四駆を抜くのは凄く「してやったり!」
…あ、ゲームの話ね、現実ではフィットたんを安全運転です(笑)
でも、ランエボは好きだ…歴史と伝統の果てに進化した姿だと思う。
Evolution…まさしく、この車にこそ相応しい称号だと実感できる。
でも、どういう訳かゲームや漫画だとランエボは悪役が多い。
いい子だと思うんだけどなあ…いかついエアダムやフェンダーも格好いいし。
因みにデザインだと、俺はランエボ?が一番好きなんだよね。
ランエボは?の新シャーシで進化し、?で完成をみたんだ。
ラリーはなやかしりし前世紀、90年台の栄光も今は昔だけどね。
かつてゼロ戦で世界の空を席巻した、その技術は今も生きている。
地上の戦闘機は今も、世界の舞台で戦っているのだ。
例え走るべき道を失い、競うべき舞台を失くそうとも…
モータースポーツには人間の本能が揺さぶれられる魅力がある。
いつかまた、インプレッサランエボの激闘が見たいですね。