またか、長物家

毎週日曜日の夜は、家族三人で静かに酒を飲む。
軽く飲んで早く寝る、これが長物家の日曜日だ。
またーり飲んでると、父がぽつりと一言。
「明日は節分だから飲むし、そうなると立春も飲んでやらねば」
…お前はなにを言ってるんだ?(AA略)まあそんな訳で、
「飲もう」
「飲もう」
そういうことになったのだった。


ところで青森では落花生で豆まきをします。
調べてみたところ、東北では多くの地域が落花生とのこと。
青森では昔、寒さゆえに大豆は貴重品だったそうな。
だから蒔くのは落花生になったんだってさ。
ところで、節分は歳の数だけ豆を食べるけど…
落花生は一粒は、「カラに入った状態」を数える?
それとも「カラの中の一粒一粒」を数えるのかな?
そんなことを考えながら飲み飲みパクパクしてたら…
あれ、俺いま何粒目を食べたんだっけ、タッハ!
因みに久しぶりに恵方巻も食べてみた、美味しかった。
お寿司屋さんが本気で作った恵方巻は美味しいね。
でも、無言で恵方を向いて、一気に食べるんだろう?
…お醤油、どうするのこれ…ああ、悩ましいぜ節分!


閑話休題


父は将棋が強い、えっと、五段?かな?盲人アマチュア五段。
日本でも盲人で五段ってのは、凄いのかな…どうなのかな。
ただ、寄る年波には勝てず、最近はその力も衰え陰っているとか。
以前は「重ね駒」という珍しい反則で、負けたこともあった。
これはなにかというと、駒の上に駒を指してしまう反則だ。
普通、目が見えてればやらないんだけどね…落ち込んでたな。
そこで今日は、お酒を飲みながらパソコンで調べてみた。
…プロの棋士でもかなりの数の反則をやらかしてるんだね。
にんげんだもの、特に多かったのが二歩、続いて二手指し。
いろんな反則があるんだなあ、将棋にも…ちょっとおもしろいな。
父が語ってくれたエピソードには、こんな話もあった。
振り駒をして先手後手を決めたあと、先手側が長考に入った。
すると後手側が突然、パチリ!と駒を動かしてしまったのだ。
つまり「…あれ?あ、ひょっとして俺が先手?」と勘違いしたのだ。
ゼロ手で決着という、そんな対局もあったそうな…ふむふむ。
人はミスをする動物で、ミスから学ぶことを尊ぶ生き物だ。
でも、気をつけても気をつけても、やらかしちゃうんだよな(笑)
だから、狩りにピッケルのみ持って出発しちゃう俺を許して!ね