勝利の笑みを 君は

「絶対に負けられない戦いが、そこにはある」


ながやんは実は、この某民放のキャッチコピーが…大嫌いである。
世の中には、負けてもいい戦いというものは、割りと少ない。
つまり、この無神経な言葉は実は、ごく当たり前のことを言っている。
勝負するからにはもちろん、勝つにこしたことはないけども。
でも、勝っても中身がスカスカなことだって、よくある。
逆に、負けたからこそ得られるものもあるんじゃないかな?
まあでも、俺はサッカーは素人なのでよくわからない。
やったことがないので、語るのもおこがましいと思う。
ただ、自分なりに思うところはあるし、いつも応援している。
絶対に負けられない戦いが、そこにはある…
それを口にしていいのは、ピッチに立つ彼らだけじゃないか?
そういう覚悟と決意を、彼らは常に背負っているからこそ。
そんな背中に、他にかけてやる言葉はないものだろうか。
俺は気持ちが弱い人間なので、考えすぎかもしれないけど。


日本代表の敗戦から一夜明け、日常がまた戻ってきた。
ながやんはといえば、朝からテレビを見て号泣である。
俺は生涯、長友選手のあの涙を忘れないだろう。
勝負とは残酷で、わずか数日が四年間をあらかた消し飛ばす。
さらに残酷なのは、それでも全てが終わらないことだ。
全てが無にはならないし、負けから何かを拾う必要が生じる。
負ければ終わりなら、それはなんて清々しく楽なことだろうに。
だが、負けても次の日は来るし、最終決戦にも二度目三度目が来る。
なんて残酷だろう…大自然の摂理では考えられない業苦だ。
生きることは戦うことで、誰でも大小様々な勝負に毎日挑んでいる。
大事な物のため、大切な人のため、地位のため、名誉のため、夢のため…
サラリーマンも主婦も学生も、老若男女みんな自分の毎日を頑張ってる。
だが、その何割かは局所的な敗北に打ちのめされる、そういう現実がある。
その時、最も絶望的なのは…負けてハイ終わりとならないことだろう。
だから、人によっては立ち上がらなければいけないし、また戦わなければならない。
その繰り返し、トライ&エラーが強さであり、強くなる道だと人はいう。
俺にはもう許容できぬ世界だが、真理だとも思える。
人によってまちまちだろうけど…少し休んで、次へ進まなければいけない。
そういう人たちを応援したくなる、励まして支えたくなる。
また四年後に向けて、俺たちの日々はもう始まっているのだ。


閑話休題


世界樹の迷宮・ミレニアムの少女、ストーリーモードをクリアした。
長らく中途半端で放置していたが、故あって一気に終わらせてもらった。
ながやんは根っからの世界樹ジャンキー、セカキューフリークである。
うっかりhageる(全滅する)と、嬉しい悲鳴に身悶える変態プレイヤーだ。
当然、難易度はエキスパートで遊んでいたんだけども…
パーティの自由度がないストーリーモードでは、ストレスが溜まる。
自分が選んだ五人ではないので、感情移入も難しいし、不自由が楽しめない。
そこで難易度をピクニックに落とし、さくさく進めるヌルゲーにしてクリアした。
世界樹は、初代世界樹を今風のキャラとアニメ演出で仕立てたリメイク作だ。
その役割は、新たな世界樹プレイヤーの新規開拓で、いわば入門書なのだ。
俺みたいな熟練ボウケンシャーが、ケチをつけること自体、お門違いだと思う。
ただ、熟練者だからこそ、入門書の不備に気づきやすいというのはあったな。
でも、そこには制作側の事情もあるだろうし、制約もあったんだと思う。
俺は世界樹ファンなので、意図するとこを理解した今、なにも言うことはない。
このゲームを手にした人が、次の世界樹も遊んでくれたら嬉しいと思うし。
どのシリーズからファンになっても、それは素晴らしいことだと思うのだわ。


でも、天羽々斬の入手をストーリー限定にしたスタッフ、お前は駄目だ(笑)
ブシドー最強の武器が、ブシドーのいないモードでしか出ないって…なにそれこわい。
ただ、たかだか一本の刀(のデータ)欲しさに、ストーリーを遊ばされてしまった。
まんまと策にハマった感もあるけど、面白かったのでヨシ!ベネ!