I'm in Love

親しい友人の大剣さんが、奥様と生まれたばかりのお子さんを連れて遊びにきてくれた。
大剣さんは俺の狩友で、大剣をメインに使うので、大剣さんと呼ばせてもらってる。
この日は「もうすぐ行くね」ってメールがきてから、父も母もウキウキスタンバイ!
家族三人でお出迎えして、楽しく赤子を囲みながらあれこれと歓談した。
父も母も、久しぶりに見る赤子が嬉しいらしく、ついつい多弁になる。
子育ての大いなる先達として、あれこれ大剣さんに語らっていた。
大剣さんもまた、奥様と謙虚に頷きつつ、軽妙なトークで場を和ませる。
本当に楽しい時間を過ごした、赤ちゃんは静かにおとなしくしてた。
不思議と泣かない子で、大物になるかもしれない…きっといい子に育つ。
俺は俺で、人の幸せがこんなに嬉しかったことなんて、生まれて初めてだ。
親しい友人が今、大事な家族と一緒に次代の生命を育て始めた。
俺も微力ながら応援したい、そういう話が最近周囲に多くてとても嬉しい。


赤子を見詰める両親の瞳は、光を失って尚まぶしい。
とても嬉しそうで、俺だけじゃないんだなあと思うと、また嬉しくて。
大剣さん夫妻がおいとました後は、
「飲もう」
「飲もう」
そういうことになったのだった。
思い出話に花が咲いた。
俺がまだ生まれたてだった、三十年以上前…遙かなるかな昭和のあの時代。
安アパート、吹き込む隙間風、狭い中で育んだ俺という生命。
今は全てが思い出で、でも確かに家族の大事な財産だなと思う。
話が弾んで気持よく飲めて、今日という夜のなんと幸せなことか。


古びたアルバム 開いた僕は
若かった両親(ふたり)と 今じゃそう歳も変わらない
昭和という時代に 僕らをかかえて走った
そんな貴女の生きがいが染みて泣きたくなる
I'm just in love I'm just in love
I'm just in love oh Singin' my life