今から初夢に期待しております

昨晩、夢を見ました。
古い古い付き合いの、とても仲のいい親友たちの夢だったなあ。
俺は小中高とまともな人間関係が構築できない子供でね。
友達はいるにはいたけど、俺、その…こじらせてたから、アレコレ(笑)
専門学校にいってから初めて、友達付き合いがまともになった気がする。
その時代に培い結んだ絆は、今もとてもあたたかく素晴らしいものだわさ。
今は東京で暮らしてる親友たちの夢を、昨日は見た。


夢の中ではゲーセンで、俺は親友のあっちゃんと一緒だった。
俺が座った筐体は、SNKの私的超名作ゲーム「月華の剣士2」だ。
あっちゃんはこのゲーム苦手なんだが、古参のツワモノ格ゲープレイヤーだ。
KOFサムスピが得意で、俺とは竜虎相搏つライバル関係の好敵手なのだ。
そんな彼がギャラリーする中、俺は得意の守矢(技)で連勝の山を築く。
実は俺、月華の剣士2だけは一時期凄い得意だったのだ。
勿論、守矢というキャラが強いのもあるけど、感覚が全盛期だった。
通常技キャンセル乱舞とかも、マッパジャンプで昇り弾きキメるくらい。
相手の技も一番見えてた時期だし、本当に好きでどんなキャラも使った。
やりこみでは、スト33rdと同じくらいか、それ以上だったかもしれない。
そんな俺の手堅くも緩急ついたプレイを、あっちゃんは見守ってくれる。
するとどうだろう…ついに痺れを切らした対戦台の向こう側が、最終兵器を出してきた。
斬鉄だ…世に忍者キャラは星の数なれど、残鉄ほど強い忍者は存在しない。
ガルフォードより半蔵より、ハンゾウ&フウマより、ストライダー飛竜より強い。
まさに「汚いなさすが忍者きたない」を見事に具現化したキャラなのだ。


「あちゃー、ながやん。これ勝てんの?」
「いやー、これはキツいね。タフな勝負になるね」
「斬鉄ってなんで強いの?」
「んー、まずバグ技があって、空中で弱斬りが無限に出せる」
「まじで?剣質が力だったら」
ガリガリ削れる、しかも中段な」
「まーじでー」
「で、削れる多段の中段攻撃から、おもむろに着地しての屈K連打がつながる」
「もち下段で?」
「そう、下段で。そこから超必殺技(中段)が、連続技になる。つーか全部つながる」
「ないわー、マジでないわー」


でも、夢の中の俺は現役時代、それも全盛期の俺だったからね。
難度となく「くそ勝てねえ、もう斬鉄でいいや」って相手を屠ってきた。
同じくらいの数だけ、そういう中途半端な斬鉄にしてやられてきた。
あっちゃんはアレコレいうけど、試合が始まると静かな男だった。
斬鉄は、必ずといっていい程安易なジャンプ攻撃をしてくる。
前述の無限弱斬り(中段かつ削れる)で、相手に「触ると」勝ちだからだ。
片っ端から落とす、弾く、くぐって投げる…ワンミスで俺は強制二択から即死だ。
うかつに飛べなくなった斬鉄がバッタのような鉄板ジャンプをやめたとこで…
ジャンプを起点に縦の攻め、そして牽制と足払いをばらまく横の攻めを開始。
プレッシャーを与えつつ画面端にジリジリ押しやり、プレッシャーをかける。
ぶっちゃけて言うと、持ちキャラの守矢はかなりスペックが高い強キャラである。
必殺の連続技を叩き込み、下段中段の連携で容赦なく畳み、スカシ投げで揺さぶる。
だが、どんな対戦にも…魔の時間はパックリと口を開けて待っているのだ。


苦し紛れに飛んだ残鉄を、ふとした気の緩みで落とし損ねて、ガード。
その瞬間、空中停止した斬鉄から無限に弱斬が放たれ、あっという間に体力が削られる。
ゲージを消費してもいい、ガードキャンセル弾きを…そう思った瞬間には、足払い連打がHit!
そこからはいつもの光景で、それでも一応必死になってレバガチャしてみる。
斬鉄の超必殺技は、一発目と二発目の間に超ガチャすればガードできるのだ。
あっという間に俺の集中力が積み重ねた優勢は、無残にも消え去る…コレが勝負よ!
あっちゃんは「汚え!」と口さがない…けど、その言葉はいつも親身なものなのだ。
精神力を消耗し過ぎたのか、二本目はあっさり飛び込みを許し、ほぼ即死してしまう俺。
筐体を立つと、あっちゃんが後輩の楓使い君と一緒に悔しがっていた。
それから俺は、二人と「1と2で楓はどう違うか」を語りつつ、別の筐体へ。


すると、やっぱり親友のミッチーが連勝の山を築き上げていた。
ミッチーはどんなゲームも抜群に飲み込みがよく、最初の数週間はバカ勝ちする人だ。
最小限の練習で最大限の効率をあげる、そういうプレイスタイルで超加速、序盤頭一つ抜ける。
ついたあだ名が「スタートダッシュ大魔神」…俺もそう思う、本当に強くて上手い。
このミッチーという人、あっちゃんとは火と油で、全くファイトスタイルが違う。
あっちゃんはやればやるほど上達して熟成する、大器晩成型のプレイヤーだ。
でも、二人とも汚いハメ技やバグ技が嫌いで、真っ向勝負を好む好漢だ。
そのミッチーだが、彼が得意中の得意としてる「マーブルVSカプコン」をやってる。
当然だがあっちゃんがコインを入れて対戦を申し込む、因みにあっちゃんは…
マブカプも得意ではない、エリアルレイブや連続技だけ異常に上手いが、強くはない。
でも、あっちゃんはマーブル好きのマーブルフリークだから、やらずにはいられない。
因みに好きなキャラはガンビット、当然彼はガンビットを選ぶと振り返る。


「俺、ガンビット!」


言わんでも見えてるがな(笑)
すぐに後輩くんが声をあげる。


「俺はじゃあ…キャミイ?とかで」


二人が俺を見る。
そういうことなのだ。
俺もだから、当然こう言うのだ。


「ジンをッ…ノーマルカラーで!(ドヤ顔)」


筐体の向こうでミッチーが笑ってる。
そういうことが実際あったかどうか、それは覚えていない。
けど、チーム戦のゲームが多数あったあの時代、俺らは夢中で遊んだし…
少ないお小遣いをやりくりする中、自然とワンコインを分けあって遊んだ。
あっちゃんはすぐにゲージを使っちゃうし、俺は手堅すぎて小さくまとまる。
後輩君やミッチーが大将にドデーンと座って、いつも挽回してくれた気がするな。
KOFなんかは時々、あっちゃんやミッチーとチームを組んで遊んだりもした。
対戦するときはギスギスニラニラのガチなのに、組めば頼もしく楽しかったな。
そんな日の夢を、見た。
懐かしくて、起きたらなんか…幸せだった。
俺はマブカプのジン、好きだったけどね…改悪版のジン(笑)
タイフーンスパキャンブロディアパンチからスライディングサイクロンで即死余裕です。
なんだろうな…振り返って「いい時代だったな」って思い出があると、人間は幸せなのだ。