ながやん、大いに怒る

ねぶた祭ですね、大いに盛り上がってますね!
運営関係者や警備担当の警察関係者、皆様お疲れ様です。
ねぶた引っ張る人も、跳ねる人も頑張れ!
でも、俺は今日はねぶたをdisるぜ。


そもそも「祭」とは、なんだろうか…考えてみてくれ。
祭とは、非日常での発散なんだ。
祭の間だけ、異世界になるんだよ。
日本には「旬」の文化があって、その一環なんだよ。
祭が来るたび、めぐる季節に感謝して、発散する。
昔は娯楽も少なかったし、生きることが大変だったから。
だから、祭という発散の場を設けて、心の糧にしてたんだ。
青森のねぶた祭も、勿論そうしたものが起源だと思う。


さて、今年はハリウッド公認のスターウォーズねぶたが制作された。
ニュースで見たけど、素晴らしいできで、感心してしまう。
しかし、このスターウォーズねぶたは、運行されない。
ラッセというねぶた博物館に飾られるだけである。
夜、市内を練り歩かないのだ…せっかく作ったのにね。
運営の関係者の一部が「伝統にそぐわない」と判断したようだ。
…馬鹿である、非常に愚かな選択だと俺は思う。


伝統を守りたい、文化を継承していきたいという意向は理解できる。
ならば、竹とろうそくで作った「本当に伝統的な、原初のねぶた」は?
当たり前だが、昔は発電機もなかったし、明かりは全てろうそくだった。
ろうそくで火を付けて明かりを灯すから、ねぶたは時々発火する。
そうすると、濡れた藁束を棒でかざして、それで叩いて消火するんだ。
そういう伝統は?守らなくていいの?そこんとこどうなんですか。
結局、関係者の言う「伝統」なんて、彼らの好みの話でしかない。
ようは、戦国時代や三国志、歌舞伎以外の題材が嫌いなんだろう?
そのくせラブライブねぶたはOKなんだから、ますますわからない。
勿論、太古の昔の竹&ろうそくのねぶたは、運行が難しい。
消防法等、乗り越えなければいけない課題が山積みだ。
だが、伝統を口にするなら、そういうことを無視できない筈だ。


ながやんは昔から、ねぶたはもっとよくなると思っている。
逆に、よくしていかないと…あと数十年ですたれて滅びる。
百年後も二百年後も、ねぶたを残したいなら…そろそろ変わるべきだ。
昨今、ハネト(参加して跳ねる人)が減少している実態がある。
実は、地元である青森の人間の、ねぶた離れが進んでいるのだ。
なぜか?それは、ねぶたが観光資源すぎるからだと俺は思う。
本来、ねぶたは青森市民の祭、北国の民の「非日常の発散」だ。
しかし、今のねぶたはあまりにも堅苦しい、発散できない。
観光客に綺麗なねぶたを見せたいあまりに、規制だらけだ。
祭を正しく運営する上で、ルールを設けて規制することには賛成だ。
しかし、今のねぶたは規制が手段ではなく、目的になっている。


俺は別に、ねぶたが廃れて滅びようとも、一向にかまわない。
でも、ねぶたを楽しみにしてる人は沢山いると思うのだ。
今年はスターウォーズねぶたに三万人の観光客が集まったという。
その人たちが夜、ねぶた運行を見てガッカリしたら、どう思う?
本当に運営サイドは愚かとしか言い様がない、馬鹿だよ。