よしなしこと

職業柄、想像力や妄想力は強い方である。
また、父や母も創作活動を趣味としてるので、話題が弾む。
父は劇作家(自称)だし、母と俳句や川柳、短歌を嗜む。
特に母は、NHKの短歌に作品がたまに入選している。
だからだろうか、いわゆる「妄想ごっこ」をよくする。
一緒にお酒を飲みつつ、そういう遊びを家族でするのだ。


先日も、父がこんなニュースを教えてくれた。
現在、福島で立ち入り禁止になっている避難地区の話。
そこには、放置された大量の家畜の豚がいたんだって。
で、福島の畜産家が泣く泣く置いてったその豚さんたち…
なんと、地元の野生のイノシシと仲良くなってるそうな。
一部の避難地区は今、イノブタ天国になってるそうだ。
これは社会問題化してるし、色々と弊害もあると思う。
また、福島の人たちにとっては胸の痛む切実な話題だ。
でも…不謹慎だけど、つい…そんな話を聞くと、つい。
俺らは酒の肴に、へんてこな話をしてしまうんだ。


人間社会から隔絶された福島で、放射能にさらされ繁殖したイノブタ
あ、因みに断っておきますが、避難地域の放射能は今、有害レベルではない筈。
確か、いわゆるSF映画のような「隔離地域」ではなかったと思います。
で、そんな場所で生まれたイノブタたちがミュータント化したりとか、さ。
そういうのどうよ、という話をして、ついつい盛り上がっていた。
知性と人格を備えた、高い精神性を持つイノブタ種の誕生である。
そして、人類が隔離した福島に、イノブタ種の王国ができるのだ!
半世紀後、ようやく人類が福島の隔離地域へと帰還すると…
そこには、田畑が広がる二足歩行イノブタ種の楽園があるのだ。
とりあえず父と俺とで、話が一本書けそうなディティールを掘り下げる。
イノブタ種はやはり、日本語を話すのだ、そして農耕民族なのだ。
で、まあ…風の谷みたいな族長制度の社会を形成している。
そして、ファーストコンタクトした人間に「話し合いしましょう」と言うのだ。
だが、人類側は「おうこら、イノブタのくせに!とんかつにすっぞ!」と…
こうして、イノブタ種と人類の、福島での不毛な闘争があるとかないとか。
人間よりイノブタ種の方が、高潔で精神性が高く温和なのがポイントだ。


でもまあ、馬鹿だなーって笑ってこういう話はそれで終わりだけど。
家族との何気ない会話から、大きな刺激をいつももらっている。
…こともある、って話なんだけど、まあ不謹慎なことが多いね(笑)