世捨て人のたわごとです

先日の土日、六魂祭お疲れ様でした!
参加者の方も、企画運営の関係者の方も、ありがとうございました。
自分、常に「誰もが最善を目指して、ベストを尽くしてる」と思ってます。
今年で六魂祭は終わってしまうのが、少しだけ残念ですね。
是非最後は福島で盛大にやって、福島にお金落ちて欲しかったです。
ただ、今回の青森の六魂祭に関して思う所あったので、少し書きます。
近年のねぶた祭に関しても言及することをお許し下さい。


六魂祭で、知人友人や父の患者さんから、恐ろしい話を聞きました。
有料の指定席の後ろに、立ち見客を邪魔する幕が貼られていたそうです。
「金を払った人以外は見れない措置」であるかのようでした、とのこと。
また、その幕がない場所では、各祭の人たちは「流した」そうです。
有料席以外では、踊りをやめて山車も閉じ、「見せない動き」もあったそうです。
今日になってそういう話が耳に入ってきたのが、とても悲しく残念です。
今回の六魂祭も大盛況、多くの観光客が青森に来てくれました…嬉しい!
一方で、祭のあり方として現在の運営に一石を投じる機会にもなりました。
盛岡等、他の都市での開催はとても大好評だったと聞き及んでいます。
青森だけがなぜ、一部の人にとって阿鼻叫喚の地獄絵図になったのでしょう。
見えない祭りに、わかりにくいボランティアの方々、駅は大混雑で機能不全…
どうしてこうなったのか、是非検証をして、次に活かしてほしいと感じています。
それが、よりよい祭のノウハウとして洗練されるのではとも思っています。


また、再来月には青森では、ねぶた祭があります。
毎年大盛況で、青森市にとっては貴重な収入源でもあります。
ただ、少なくない人数の青森市民が、既にねぶた祭から離れてる現実があります。
そのことに対して、なにかしらのアクションが欲しいと俺は常々思っていました。
勿論、観光協会や運営に携わる方々の努力は、疑う余地がありません。
しかし、自分の見聞きする範囲で、ねぶたへの新しいニーズや問題点があります。
例えば、ハネト大賞欲しさに「子供のハネトお断り」をやった企業が昔ありました。
あるねぶた師は「俺はハンニバルのねぶた作りたいんだけどな」とぼやきました。
今、無形文化財として伝統を守ろうとする動きを、俺は理解しているつもりです。
ですが、諸問題が持ち上がっていることにも、目を向けてほしく思うのです。
ハネトは正装してれば、どこのねぶたにも参加して欲しい、途中参加もお願いしたい。
ねぶたの題材も、歌舞伎や戦国武将、三国志以外のモチーフを許して欲しい。
昨年、スター・ウォーズねぶたが作成されたのに、運行されなかったのは悲しかった。
祭のルールと伝統を守ること、これはとても大事なこととも俺は理解しています。
しかし、ルールと伝統を守ることは、必ずしも祭の目的とは言えないのです。
祭の本質は「非日常での発散」です…北国青森の短い夏だからこそ、です。
伝統にこだわるなら、竹とロウソクの昔ながらのねぶたも出すべきですし。
その上で、スター・ウォーズや西洋モチーフのねぶたも取り入れてはどうでしょう。
勿論、竹とロウソクのねぶたが消防法に引っかかることは、承知しています。
でも、「ハンニバル、アルプス超え」とか「ブルータスお前もか」ってねぶた、どう?
俺は見たいです…勿論、昔ながらのねぶた好きに、戦国武将とかも欲しいです。
祭はイキモノです、それは時代に合わせて変化する文化なのだと思います。
だからこそ、伝統を守る一方でリアルタイムなニーズにも向き合うべきです。
そのことを俺は切に願ってやみません…でないと、ねぶたが死んでしまう。
そういう危機感を感じるのが、昨今のねぶた事情ではと愚考するのです。