僕と「機動警察パトレイバー」


小さな頃から、機動警察パトレイバーが大好きだった。
ガンダムを始め、多くのロボット物を好み、ロボット物で育った。
そんな自分の青春は、パトレイバーといつも一緒だった。
今でも忘れない…小学生低学年の時、初めて見た週刊少年サンデー
ロボが全くと言っていいほど出てない回に、強く強く惹かれた。
確か、泉野明がグリフォンとのリベンジを控えていた話だと思う。
レイバーは、グリフォンがちょっとと、イングラムの背中だけの回。
野明は整備班にヤカンを持って、お茶の差し入れに行く話。
「次はハードもソフトも限界までやるつもりなんで…よろしくお願いします!」
泉野明は、俺の中ではずっと好きなヒロインで、そしてヒーローだった。
ナウシカとかクシャナとかさ、ほら、アスカとか…戦う女の子、好きなの。
その漫画が、あの有名な「機動警察パトレイバー」だと知って、驚いた。
従姉妹のお姉さんのアニメ雑誌や、ガチャポンでパトレイバーは知ってた。
けど、ビデオデッキもない我が家では、パトレイバーの物語がわからない。
でも、漫画があるって知った…クリスマス、出ていた単行本の1〜4巻をねだった。
思えば、初めて自分が集めた漫画で、なんとあのFSSやナウシカより先だ。
高学年になり、中学になり、パトレイバーの物語もどんどん進んでいった。
そして、俺が卒業式を迎えた日のサンデーに、最終話が載ったのだった。
俺の青春時代は、常にパトレイバーがあった…最高の漫画の一つだと思う。


大人になると、パトレイバーの違った一面が見えてきて、本当に面白い。
そして、90年代という稀有な時代を一緒に生きたから、酷く実感もある。
警察という組織の中で、自分ができる全てをベストでこなす…この尊さ。
他のロボット物ではスポットが当たらず、ともすれば敵として描かれる組織。
その組織を構成しているのは、管理職や指導者であり、そして構成員だ。
末端の人間の挟持、中間管理職の悲哀と意地、そして上に立つものの覚悟…
色々なものがパトレイバーから見えてくるし、それも魅力の一つだと思う。
それに、今ではこんな「感情剥き出しの若者ドラマ」なんて見られないよね。
ラインやTwitterがある今、感情をぶつけて、言葉で殴り合うことは少ない。
呟きや書き込みで、アウトボックスできる…飛び道具でお互いにやりあう。
それは悪ではないし、使い方次第で楽しめるし、良し悪しなんてないと思う。
でも、携帯もネットもなかった時代、たしかに若者たちはああしてたと感じる。
もう一度言うけど、良し悪しはない…でも、好みはあって、凄く好きだな。


あ、さて…ROBOT魂イングラムである…待ち望んでいたアイテムである。
俺がバンダイのアンケートにイングラムと書いてから、既に五年以上…
先にエルガイムの方が立体化したし、イングラムも来るなとは思ってた。
そして、手の中に今イングラムがある…はっきり言って、最高である。
子供の頃、プラモを買ったあの感動、組み立てたときめき、そして興奮。
ラバーで関節を覆ったプラモは、元がモノクロームだから未塗装でも見れた。
塗装できなかった当時の自分でも、本当にワクワクして楽しめたものだ。
ROBOT魂イングラムは、菜食は完璧で、その上に可動域が凄い。
昔は関節のラバー部分、中にガンプラと同じような関節ジョイントがあった。
でも、今度は逆…ROBOT魂は、ラバー自体が関節になっているのである。
股関節や肩は大きく引き出したり、前後にスイングしたりと自由自在だ。
パトランプを載せた肩アーマーも、腕の動きに逢わせて角度が変わる。
最高である…多分、俺が満足できるイングラムって、これだ…これなんだ!
因みに、98式指揮車もついてくる…このタイプは、TV版かな?どうかな?
ちょっとよくわからないけど、漫画版は無愛想な箱バンっぽかたよね。
劇場版はバギーっぽかったし、とすればやはりTV版かな、と…(笑)
俺はやっぱり、パトレイバー好きだ…そして、好きなパトレイバーはこれなんだ。