旅の終わりに

二十歳の頃、丁度「家庭用ゲーム機のネットRPG」が普及し始めた。
PSOという偉大なパイオニアを契機に、ネトゲ戦国時代が到来したのだ。
その黎明期に立ち会えたことは、自分にとって幸運だったと思う。
多くの仲間に恵まれたし、その中で本当に仲良しな人と今も親しい。
親しくさせてもらって、本当にありがたいと思う日々である。


さて、そんな訳で、十年以上続けたモンハン二次創作、千秋楽である。
ところで、主人公が毎回ふたなりなのは何故なんだぜ?
どうみても趣味です本当にありがとうございました(笑)
無印から始まり、多くのシリーズを乗り継ぎ、終着点へ。
自分はMH4Gまでやってたけど、流石にあれはキツかったかな。
MH4がいいバランスだったけど、発掘武器で別ゲー感があるし。
どのモンハンも最高に楽しかった、それは仲間に恵まれたから。
シリーズ最高クソゲーと名高いDOSですら、毎晩が楽しかった。
PSPでも3DSでも、本当に周りが親切で優しくて、あったかかった。
ヘタッピな俺を仲間にしてくれたし、色々わがままも聞いてくれた。


もともと自分が本格的な創作を始めたのは、ネトゲ二次創作である。
仲間とのリプレイを小説にするのが楽しくて、喜んでもらえて嬉しかった。
そして、モンハンが最後のネトゲで、一番長く続いたネトゲだったな。
PSO2とかも少しやってたんだけど、やっぱりライフスタイルとの兼ね合いね。
昔はネトゲだけゴリゴリやって満足してたんだけど、最近はちょっと違うし。
でも、今の自分があるのは間違いなく、ネトゲ遊んでたおかげだな。
で、モンハンである…正直、上手く書けてた自信はないんだけどね。
でも、楽しく書けてたのは間違いなくて、友人にも楽しんでもらえた。
卑屈で自己嫌悪の塊だった俺が「友がおもろい言うたらマジやな」て思えた。
ありがたいことである、今後も趣味ではガシガシ色々書きたいですね。


青森でモンハンのリアル集会所オフ会を、数年運営してたことがある。
なんだか、真面目に誠実にやってたつもりだけど、うまくはなかったな。
どうしても至らぬ主催者だったと思うし、凄い勘違い野郎でもあった。
最後はちょっと、俺が暴走して壊してしまった感もあり、恥ずかしい。
リアルでも多くの友人知人が得られた、それは間違いなかったんだけど。
自分にはやっぱり、そういう関係を維持し続ける能力が欠けてるようだ。
多くの人と気まずくなってしまったし、俺は本当に人付き合いが下手。
モンハンは凄く世界を広げてくれたけど、広げた世界で無様だったな。俺。
モンハンの創作もだから、一時期凄く辛い時期があったのも事実だ。
モンハンで得たものをあらかた失い、やさぐれてた時期もあったんだ。
書くの、辛かった…毎週日曜の更新をずっとサボったこともある。
でも、最後まで書けてよかった、完結させれたことが一番嬉しい。
書き始めた時にいた狩友はもう、数える程しかいない。
多くが去ったし、自分から距離を置いた人も沢山いた。
新しく増えた狩友も、上手く関係性を良好状態に保てなかった。
ただ、あの日あの時、あの一瞬の全てが…今はただただありがたい。
そういう気持ちを記憶して記録した意味でも、書けてよかった。


今もモンハンは大人気シリーズで、そのことがとても嬉しい。
でも、もう自分はハンターではない…既に引退した人間だと思う。
そして、自分が友人との楽しい一時で得たものを、全部書いてしまった。
だから、また次を探して、見つからなければ作って、楽しくやりたいね。
俺はヘタレな三流ハンターだったけど、今はなにもかもが懐かしい。
自分の中でゆっくりとスキルは衰え、やがて消えてなくなるだろう。
もう、回転するレウスの尻尾を切って俺UMEEEEすることもできない。
狩りそっちのけでチャットで盛り上がったりすることもないだろう。
今はもう、あの熱狂的な日々が夢のようで、いい夢見たなと思う。
そして、去りゆく自分に多くの大切なものをくれたと実感している。
最後になるが、改めて自分の分身として冒険したキャラに感謝を。
日本人は道具や手段に愛着、ともすれば執着をみせる民族性がある。
サンク、クイント、リーネ、サキネ、そしてエルグリーズ。
思い出せばいつでも会えるし、読み返せばすぐに蘇る。
でも、もう一緒にはいられない、それは少し寂しいけど。
ま、気に入ってるキャラはそのうち別作品で、という訳で。
いい狩りだった、狩人としても炭鉱夫としても充実していた。
これからもシリーズの更なる反映とプレイヤーの活躍を祈るだけかな(笑)