あんこう祭

はい、先日の連休は家族で下北半島に行ってきました。
下風呂温泉という場所で、すっごーいド田舎です!
でも、そこがいいんです…コンビニないです、バス停しかないです。
数時間に一本のバスでしか、外界と繋がっていない村なんです。
一昨年きたときは、道端で子供たちがワーイ!と遊んでました。
ゲーム?なにそれ!テレビ?みねえよ!みたいな村なんです。
でも、今年はそんなド田舎な寒村に喫茶店ができてました。
24時間営業ではありませんが、ナンチャラマートみたいなのも。
村に居酒屋は一件、旅館とホテル、民宿も数えるほど!
そんな下風呂温泉で行われる、冬の祝祭…あんこう祭。
その話を今日は、皆様にも知ってほしいと思いました。



まず、交通の便ですが、青森市内からJRで野辺地駅まで。
そこから第三セクター青い森鉄道に乗り換えて、下北駅へ。
下北駅は、実質むつ市の窓口、一番の駅ですが…なにもない!
恐らく、その奥の大湊駅の方が賑わっているのではと思います。
大湊は古来より軍港として栄え、今も海上自衛隊の基地です。
最近では海軍カレーを売り出しており、これがまたオイシイ!
…自分はまだ現地で食べたことがないですが、美味しいですよ。
さて、そんな下北駅からはバスで小一時間程揺られます。
皆様、マグロで有名な大間は御存知かと思います。
その大間があるのが、下北半島、マサカリの上の方。
下風呂温泉もその上の方にある、小さな小さな村です。
長き旅路の果に、その秘境にも似た村が出迎えてくれます。
因みに写真、見えにくいですが薄っすら映ってる遠景、北海道です。
肉眼でこの日は、はっきりと北海道が見えました…お天気イイネ!


今回はながやんと両親、そして母の弟である叔父夫妻の五人。
旅館はテレビでも紹介された、さが旅館というところです。
正直ボロい!ガタがきてる、古い!…でも、最高にクール。
まず、温かな女将の出迎えと、従業員の皆様の心遣いが嬉しい。
風呂は小さいですが、温泉で温かくて身に染みます。
なにより、メインはこの時期あんこうあんこう祭!

この、さが旅館が出してる夕飯、あんこう尽くしが最高です。
見てください、膳に並んだあんこう料理!その数!その質!
大食漢の俺でもギブアップする物量は、全てが上質な絶品。
まず皆様、あんこうの刺し身って食べたことがありますか?
白身の淡白な味ながら、食感に驚き、風味に酔いしれます。
こんなにアッサリしてるのに、箸が止まらぬ旨味といったら!

そして、アンキモ…都会で食べるアンキモとはモノが違います。
生のアンキモ、生きたあんこうから取って数時間のアンキモ。
それをわさびだけで頂きます…やばい、生レバー的な旨さ!
次に半生のアンキモをいただき、最後に料理されたアンキモ…
最高かよ!そしてビールがうめぇ!本当にあんこうは最高です。
煮凝りやともあえも最高、あんこうの唐揚げにあんこう鍋、最高!


俺の叔父貴というのは、なぜかヤクザなろくでなしが多い。
会社の社長になりたいがため、両親(俺の祖父母)の家と土地を売った男。
父の弟だが、長年父の嫁(俺の母)をいじめ抜いた卑劣な男。
まあ、故人もいるのでノーサイドなんですが、叔父貴はヤな奴が多い。
俺がそう思ってるだけで、他の人からは慕われてるんですけどね。
でも、去年死んだ父の姉の夫も、ヤクザな外道そのものだったな。
そういう「駄目な叔父」の三連星がいるので、俺は叔父貴が嫌い。
でも、母の弟さんの、今回一緒だった叔父だけは別である。
しゅき…しゅきぃ!だいしゅき、優しくて紳士で、ゲーム好きで。
そんな叔父夫婦と、両親との五人で深夜まで酒を飲んだ。
道中、さが旅館からは「お酒を買ってきて、自由に持ち込んで飲んでね♪」って。
一升瓶と下北ワインを買ってきたが、見事にどちらも空瓶になった。
旅は人に浪漫を思い出させ、旅情の夜が人に優しさを思い知らせる。
へべれけに酔った夜、遠く都会の喧騒を離れて俺はやすらいだよ。


さが旅館、朝食はベーシックにご飯と味噌汁、鮭を焼いて海苔とか。
山芋のサラダに、これは青森でしか食えないホタテの貝味噌焼き。
そして…さが旅館だけが誇る、バツギュンに鮮度のいいイカ刺し!
朝から刺し身?って思うそこのアナタ、最高ですよ?これ、最高です。
へんくつな味道楽の両親をもうならせる、本物の、本当のイカ刺し。
こうしておいしい朝食と、女将さんの笑顔で送り出される朝…
最高ですね、また来年もあんこう祭に行きたいな…下風呂温泉最高!