Gジェネ「」キャラ紹介・第08回「照星の先は、虚無の深淵たる大宇宙」

不定期連載企画、Gジェネレーション「」!
小説サイトカクヨムで人気のロボ作品が、俺のPSvitaに!
集え、戦士たち…ユニバーサルセンチュリー百年を駆け抜けろ!
…まあ、なんというかスパロボです、スパロボ最高です(笑)
ヤマトが超強い…でも、ちょうどよくボスキャラ級とはいい勝負になる。
そんな中で、ヤマトを守るガンダムやゲッター、グレートマジンガー
最高かよ…今、第七話をクリアしましたが、かなりハマってます。
同時に、とうとうGジェネ最後の旅…難易度ヘルをはじめました♪


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今回は冴吹稔先生の「軌道砲兵ガンフリント」をご紹介します。
実は、今回唯一カクヨム外からの参戦、小説家になろうの人気作です。
主役キャラを快く貸してくださる心意気、げにまっこと感謝!
本作は、単純なロボットモノとしての魅力以上のものが詰まってます。
それはガチンコのSFであり、緻密で精緻な科学考証と理論。
そして、そうした魅力的要素を活かす、エンタメの論法。
派手なケレン味を敢えて避け、徹底したSF作品に仕上げている。
そこには、気合や根性での逆転も、燃えるロボットあるあるもない。
宇宙は底知れぬ真空の闇で、その怖さが伝わる中で人は無力。
人を象る兵器ですら、広大な大宇宙の中ではちっぽけな存在です。
そうしたスケール感で、未知の敵と戦うパイロットたちの物語。
ヒロイックでもなく、運命や宿命もなく、淡々と戦う軍人のお話です。


・地球の長い夜

今回は主人公のリョウ・クルベさんをお借りしました。
フランベルジュの涼ちゃんと、二人のリョウちゃんがいる我が部隊。
リョウ・クルベ中尉を端的に言い表すと、平凡な軍人です。
突出した才能や特殊な技量、能力を持たぬ、訓練された兵士です。
そのことが、リアリズムに満ちた作品内を、より鮮明にしています。
彼が使うのは、ただの「技術」、訓練で培った「技量」なんですね。
それ以上のことはできないし、限られた知識と経験で戦う。
そういう、広大な宇宙戦争の最小単位、一兵卒でしかない彼。
その視点で描かれる、地球を守る物語が持つ臨場感とリアリティ…
ロボットモノファン以外の方にも、良質なSFとして是非読んで欲しいです。

キャラメイクの時、誕生日を沢山入れ替えていじって、頑張りました。
徹底した射撃タイプのキャラにしたいなと思って…えへへ(笑)
今回のGジェネは射撃が強いので、結果的に大成功してますね。
後に紹介しますが、乗機との愛称はばっちりで、大活躍です。
声優さんは野島健児さんを使わせていただいてます…敬語です!
常に丁寧語の口調で、淡々と軍人らしい言葉遣いがうれしいですね。
戦闘用BGMもガンダムUCジェガンリゼルが出る時の音楽。
こういう雰囲気が似合うなと思って…量産機のイメージですね。


・オービットマンサー
こういう言い方をすると失礼かもしれませんが…
本作に漂う、懐かしい古典SFのティストがとても好きです。
同時に、昨今のエンタメ作品をも、きちんと踏襲している。
例えば、ロボットモノにおける基本は「第一話でロボの戦闘」です。
これはアニメなどで顕著で、とにかくロボを見せるのが最優先。
作品によっては、第一話と第二話を入れ替えてでも、最初に見せる。
そうした様式美が、自然と「主役はロボ」という前提で存在する。
しかし、ガンフリントでは突然の宇宙漂流、サバイバルが冒頭にくる。
そこでは巧みな文章と筆力で、恐るべき宇宙の広さが描かれます。
人が旅して行き来するには、宇宙はあまりにもなにもなさすぎる。
酸素や電源は限られ、時間の経過は無常にも漂流者を虚空へ運ぶ。
そうした冒頭が、しっかりと作品のティスト、主題を伝えてくる。
ロボットプロレスを楽しむのではなく、宇宙戦争の一つの戦術単位であるロボ。
そして、それが運用される世界観が、自分たちの現実の延長にある…
同じ物理法則を共有した世界が、ロボットというガジェットを包む。
そんな中で、ヒロインはちゃんと序盤から登場してくれる。
ヒロインと二人きりの宇宙漂流、そして初めての接敵…
凄く手慣れた安心感、決して奇をてらわぬ中での職人芸。
そういった匠の技を自分は感じましたが、どうでしょうか。


ガノタのゲーム

リョウ・クルベ中尉にMSを用意する時、自分が心がけたこと。
まず、狙撃に長けた長距離射撃専用のMSに乗せてあげること。
次に、ガンダムタイプではなく、量産機の系譜であること。
そして、サイコミュや凄い大砲等、特殊な兵装がないこと。
そうして選ばれた機体が、冴吹稔先生も好きなゼク・ツヴァイです。
この機体のコンセプトは、MS本体の徹底した高性能化ですね。
近いMSとして、ジ・0が挙げられると自分は思っています。
サイコミュや特殊兵装等を用いず、兵装はあくまでシンプルに。
その上で、高性能な重MSとして一騎当千の突出力を求める。
しかし、その果に待っていたのは、恐竜的な進化の行き詰まり…
大型化する機体に対して、推進力や動力部も肥大化していきました。
結果、普通の武器しか持っていない高コストMSの誕生になったのです。

ゼク・ツヴァイはガンダムセンチネルに登場するラスボスMSです。
母体となったゼク・アインは、三種の兵装を換装する汎用性を持ちました。
それらのオール・イン・ワンを狙い、かつ本体の高性能化を進めた機体…
それがゼク・ツヴァイです…因みに本当はサイズはXLだと思います。
Lサイズ(SFSに乗れるサイズ)なのは、ゲームの都合でしょうね。
大きさとしては、重装フルアーマーガンダム七号機よりデカいです。
七号機はXLサイズで、これもゲームの都合…ユーザーへの配慮です。
ゼク・ツヴァイのファンには、使いやすいようLサイズの設定。
七号機ファンには、ミノフスキークラフトが使えるXLサイズの設定。
まあ、重装FA七号機は宇宙Sの陸Cにして、Lサイズでもよかったけど。
話がそれましたが、ゼク・ツヴァイは巨大な重MSとして生まれました。
狙撃用のビームスマートガンに、要塞戦用のパンツァーファウスト
実はこの機体は、エースパイロットを前提とした機体なのです。
シロッコジ・Oもそうですが、エースは武器はシンプルでいいんです。
サーベルとライフルと実弾兵器が一つ、それだけでいいんです。
ゼク・ツヴァイは少数生産され、戦技教導団が使用しました。
センチネルとは、男キャラしかでない異色の外伝作品です。
「エース揃いの普通のMSを、素人のガンダムがやっつける話」です。
ZとZZの間にある作品で、よければ是非読んでみてくださいね。

リョウさんにゼク・ツヴァイ、似合うと自分は思いました。
ちゃんとレドームもついてるし、移動砲台的なMSでいいなあ、と。
攻撃力や運動性に関しては、後半やや苦しいMSでもありましたが…
貫通武器があって、射程に穴がなく、燃費もいいし、硬くて強い。
流石にガンダムタイプと比べると苦しいですが、高性能MSです。
リョウさんはよく、射程3〜5の距離での砲戦で活躍してましたね。
淡々とミサイルで支援し、ビームスマートガンで敵機を屠る。
基本戦術として、敵の進軍ルートに「置いておく」感じです。
本来の戦技教導団、そしてニューディサイズが追求した戦術…
ゼク・ツヴァイとは、こうした単騎運用が前提なのかもしれません。
どっしり居座り宙域を確保、高い継戦力で敵を阻み、時に突出する。
ただ、取り回しは悪いでしょうね…デカいし、重力下では辛そう。
結局、普通な武器を持った特別の機体というのは、中途半端でもある。
それなら、凄い武器満載のMAにしちゃえばいいじゃん、という話。
実際、通常のMSを運用する艦船やSFS、その他整備性や格納の制限があった。
だから、少数生産にとどまり、ペズンの反乱を最後に姿を消したのです。


・ツヴァイを継ぐもの
さて、そんなリョウ・クルベ中尉にも新機体が配備されます。
基本に戻って「射撃戦の強い機体」というのを考え直してみました。
あと、オービットガンナー・センチュリオンはイラストがあります。
とてもシンプルな、工学的にも科学的にも合理の結晶のような機体です。
こういうシンプルさ、原作の持つ「ただの道具」という雰囲気…
それを活かした機体を自分は、なんとなくですが見つけておきました。
その機体は、やはりシンプルにライフルとサーベル、大砲だけです。
でも、ゼク・ツヴァイの最大射程5を上回る、最大射程7…イイネ!
うーん、ガンダムと言えばガンダムなんでしょうかね、これは。
凄くマイナーな機体ですが、センチュリオンに似た側面もあります。
難易度ヘルの戦いを勝ち抜くだけの性能もありそうですしね!
いつか、新たな機体で戦う中尉を紹介できればと思います。


さて、次回は皆さんお待ちかね、蒼き鋼のオブリージュが登場です。
カクヨム界のスーパーロボットは数あれど、異彩を放つ物語。
まさに「温故知新」を地でゆく王道と、主役ヒロインの小気味よさ。
軽妙で颯爽と、涼やかに、涙あり笑いあり…そんな作品をご紹介です!
ご期待下さい…あまりにスーパーロボット過ぎるMSに乗ってます♪