主砲、斉射三連っ!てぇっ!

人生の中で、一度でいいから叫んでみたい台詞ですね。
「てぇぃ!」でも、伸ばして「てーっ!」でもいい感じです。
大艦巨砲は男の浪漫、めいっぱい叫んでみたいものです。
あとは「左舷、弾幕薄いぞ!なにやってんの!」も言ってみたい。
さて、どうでもいい話ですが近代の海軍力は大きく分けて三つ。
一つ、機動力(艦載機)を保有する機動艦隊の中枢、航空母艦
二つ、打撃力を持った電子戦用高速駆逐艦、いわゆるイージス艦
三つ、隠密性で深深度に潜る戦略原潜および攻撃型潜水艦。
ぶっちゃけ巡洋艦とか戦艦とか、現代ではほぼ無用と言われてます。
大艦巨砲主義は皮肉にも、大艦巨砲主義立国日本が終わらせました。
かの有名な真珠湾攻撃で、艦載機に対して戦艦が無力であることを証明。
続いてマレー沖海戦と、「飛行機の数で押す」というセオリーが定着。
もっとも、近代のイージス艦なんかは防空戦闘能力はほぼ完璧ですが。
イージス艦はイージス、無敵の盾…圧倒的対空防御力からついた名です。
…ここまで嘘は書いてないかな、なにせ自分も半端なミリオタなので。
概ね一般的にの話なので、まああまり鵜呑みにしないでくださいね(笑)


さて、そんな訳でレイトショーで映画「バトルシップ」をみてきました。
なにこの胸熱映画…戦艦好きの戦艦好きによる戦艦好きのための映画じゃん。
なんて俺得、日米の軍艦がずらりと銀幕に勢揃いで超満足でした!
いいねえ海、浪漫だねえ…悪いエイリアンと海軍のガチバトル…最高。
前半はエイリアンVSイージス艦で、対空砲火にファランクスが唸ったり。
後半は記念艦のミズーリを無理やり動かしてラスボス相手に砲戦を展開。
いうなればあれだ、日本だと三笠が現役復帰して異星人をやっつけた感じ。
戦艦っていいですよね、ドドーンとでっかい鉄(くろがね)の城、海の要塞。
昨今はほぼ無力化してしまいましたが、大艦巨砲主義はいいものですっ!
そりゃ、イージス艦は凄いさ、衛星やら総動員で百発百中のミサイルさ。
でもね、やっぱり軍艦はお互い横向け合って大砲を撃ち合う、これよこれ!
照準砲を撃って夾挟(きょうさ)、そこからはノーガードの撃ち合いです!
やっぱ娯楽映画はこうじゃないとね…ストーリー?よく覚えてない(笑)
軍艦が格好良く悪いエイリアンをやっつけたらしい、単純明快愉快痛快。


映画は絶対に映画館でみなければいけない!って人は結構いると思う。
映画好きのこの主張はわかるし、そういうこだわりはいいことだと思うし。
でも俺は昔から、画面の大きさ以外に差がみつけられなくて思い悩んだ。
そりゃ、画面はでかいほうがいいけど、映画館はビデオより割高だ。
ジブリ映画でもないかぎり、封切と同時に映画館に行くことも稀な俺。
映画好きの映画館至上主義は感性と情緒の問題だと、ずっと思ってた。
俺は頭で考えるタイプだから、「なんとなく」があまり好きではないが。
パパンの友人の言葉で、なるほどと思った…凄く映画の好きな人の言葉だ。
「テレビは光を映すもの、映画館の銀幕は影を映すもの、違うものなんだ」
…なるほど原理的にはそうかもしれない、こういう物理的な差があるのか。
勿論映画館では音響も違うし、光あっての影だけど…なんとなく納得。
陰翳礼讃といって、昔から日本人は影にこそ惹かれる民族との随筆もある。
映画好きが映画館にこだわるのは、きっと日本人の影を求める気持ちかも。
まあ、その方は先日亡くなったんですけどね…喫茶店のマスターだった。
俺は今でも覚えてる、まだ幼稚園の俺は冬によくその人の店でプリンを食べた。
青森の冬は厳しくてね、昔は雪でバスが止まるなんて日常茶飯事だった。
そんな時、パパンは雪と寒さを避けるべくその人の店へ俺を連れててった。
バスが動き出すまでずっと、珈琲を飲むパパンと一緒に随分待ったっけな。